クロレラ研究の歩み

2024年2月19日

クロレラに関する研究がはじまったのは1890年!今回はクロレラ研究の歩みをご紹介します。

クロレラに関する研究がはじまったのは1890年!今回はクロレラ研究の歩みをご紹介します。

■目次

  1. 食糧危機を救う次世代食品として研究
  2. 太陽の缶詰と呼べるのは、屋外培養のクロレラだけ
  3. 植物の栄養の消化吸収を阻む細胞壁

1.食糧危機を救う次世代食品として研究

人間がクロレラに着目したのは1890年。オランダの微生物学者バイリンクがクロレラを発見したことが始まりです。クロレラという名前は、ギリシア語で〝緑色〟という意味の「chloros(クロロス)」と、ラテン語で〝小さい〟という意味の「ella(エラ)」という2つの言葉を合わせてつけられました。
その後、ドイツのリンドナー博士がクロレラに良質のタンパク質が多く含まれていることを発表。世界各国で食糧難を救う食糧源になると研究が進められましたが、2度の世界大戦でいったん研究はストップ。戦後になって、アメリカやロシアの研究者が宇宙飛行士の食料として研究を再開しました。日本では、戦後の食糧難を救う「夢の食品」として研究・栽培され、現在では健康食品として多くの人に利用されています。

2.太陽の缶詰と呼べるのは、屋外培養のクロレラだけ!

クロレラの培養法には、屋外培養とタンク培養があります。タンク培養は、培養液の温度や養分を管理しやすく、製造コストが安価というメリットがありますが、暗いタンク内で育てるため光合成が行われていません。一方、屋外培養は太陽の光を十分浴びて育つため盛んに光合成が行われていて、クロレラの栄養成分が豊富です。中でもビタミンB12を含むのは、屋外培養のクロレラのみ。タンク培養と屋外培養でクロレラの栄養成分が異なるのは、一般的な野菜の露地栽培物と温室栽培物では、味や栄養の点で違いが出てくるのと同様です。クロレラは別名〝太陽の缶詰〟と呼ばれますが、その名にふさわしいのは屋外培養のクロレラだけと言えます。

現在、屋外洗浄管理培養されている食用クロレラは、同属の10種のうちでも特に増殖能力に富み、栄養価に優れたピレノイドサ、ブルガリス、エリプソイディア、ミニアータの4種類です。大切に育てられた質の良いクロレラが多くの人の健康を支えています。

3.植物の栄養消化吸収を阻む細胞壁

野菜など植物の栄養は毎日摂りたいもの。しかし植物の細胞は硬くて丈夫な細胞壁(食物繊維)に取り囲まれています。主にセルロースという成分でできているのですが、あいにく人間の体はこのセルロースを消化する酵素(セルラーゼ)を持っていないため、そのままでは栄養素を十分に吸収できません。ちなみに牛や羊などの草食動物は、消化管の中にこの酵素を分泌する微生物がいて植物の栄養をもれなく吸収できるため、植物だけで生きていけるのです。人間も咀嚼することで、野菜の細胞壁をある程度壊すことはできますが、10〜20回咀嚼した程度では十分に細胞壁を壊すことはできません。クロレラの栄養を余すことなく摂取するためには、この細胞壁の破砕が大きなカギとなります。

サン・クロレラでは細胞壁を破砕する技術を独自に研究。

詳細についてはサン・クロレラがもつ独自の特徴を紹介したこちらをご覧ください。

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