1.人間の身体を作る「たんぱく質」
人間の身体は約6割の水と約2割のたんぱく質でできています。このたんぱく質を作っているのが20種類のアミノ酸。その組み合わせによって、私たちの身体は作られています。しかし、20種類あるアミノ酸のうち、9種類は人間の身体の中で生成することができないため、食事などによって摂取する必要があります。たんぱく質には、肉や魚などの動物から摂れる「動物性たんぱく質」と大豆などの植物から摂れる「植物性たんぱく質」がありますが、動物性食品から摂り過ぎると脂肪過多になる可能性があることから、植物性食品からたんぱく質を摂ることが良いとされています。
身体の中で作り出すことができないアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれ、9種類の必須アミノ酸を全てバランスよく摂る必要があります。なぜならアミノ酸などの栄養素はいちばん少ないアミノ酸に合わせてタンパク質が作られるため、合成効率が低下してしまうのです。クロレラのたんぱく質含有量は大豆を上回る約60%で、さらに大豆と同じくアミノ酸スコアが100の良質なたんぱく質が含まれています。また、非必須アミノ酸もたっぷり含まれているので、アミノ酸をバランス良く補うことができます。
2. ママになりたい女性が摂りたい「葉酸」
葉酸はほうれん草の葉から発見された水溶性のビタミンBの仲間です。葉酸は食べ物に含まれる「食事性葉酸(食べ物葉酸)」と合成サプリメントの「サプリ葉酸(Folic Acid)」があり、サプリ葉酸は食べ物葉酸に比べて約2倍吸収効率がいいとされています。葉酸は妊娠や胎児の成長に重要であることが知られていて、厚生労働省はリスクを低減させるため、妊娠の可能性のある女性はサプリメントから1日400μgの葉酸を摂取するよう推奨しています。アメリカなど一部の国では法律で主要な穀物にもサプリ葉酸は添加されているのですが、ヨーロッパや日本では自然に存在しない成分を大量摂取することによる副作用が懸念され、主要な穀物に添加されてはいません。
ところで、葉酸を利用するにはMTHFRという酵素が必要なのですが、日本人の約16%にあたるTT型と呼ばれる遺伝子の人は、摂取した葉酸をうまく利用できる遺伝子を持つ人と比べ、約65%も利用効率が劣ることが知られています。つまり日本人の約16%は、葉酸を体内できちんと利用できないかもしれないのです。
サン・クロレラは「サプリ葉酸(Folic Acid)」と「食事性葉酸(食べ物葉酸)」の問題点にフォーカスし、クロレラに含まれる葉酸についても研究しました。その結果、食べ物葉酸であるクロレラの葉酸は、体内にきちんと吸収されるだけでなく、遺伝子の特性に関わらず体内で利用できることが確認されました。
●葉酸は身体にやさしいものを!
〈葉酸コラム〉●妊娠を考える女性に必要な葉酸はどれくらい?
厚生労働省は妊娠可能な年齢の女性は、健康な妊娠と出産のため、通常の食品から摂る推奨量240μgから、さらにサプリメントの葉酸をプラスして摂ることを推奨しています。ただし、「1日1000μgを超えないように」とされていますので、通常の食事やホールフードのクロレラでは過剰摂取の心配はありませんが、精製濃縮されているケミカルなサプリメントを利用する際は注意が必要です。
・妊活中の女性・・・640μg/日(240μg+400μg)
・妊娠中の女性・・・ 480μg/日(240μg +240μg)
・授乳中の女性・・・ 340μg/日(240μg +100μg)
●健康な赤ちゃんを育てるためにママに必要な葉酸摂取量
3.ベジタリアンに必要な「ビタミンB12」
通常ビタミンB12は魚、肉、鳥肉、卵、牛乳、乳製品など動物由来の食品からしか摂取できません。そのため、植物中心の食生活を送るベジタリアンはビタミンB12が不足しがちです。しかし、太陽の光に当たっている屋外培養のクロレラにはビタミンB12が100gあたり230μg含まれています。しかも、含まれるのは身体で利用できるビタミンB12です。植物であるクロレラは、ベジタリアンの悩みの種であるビタミンB12不足をサポートできる食品なのです。
ベジタリアンはビタミンB12不足になりがち
4.美白意識が高い女性と屋内スポーツ選手は摂りたい「ビタミンD」
ビタミンDはカルシウムの吸収を促し、骨の健康を保つのに欠かせない栄養素です。食事から摂るだけでなく、日光を浴びることで体内でも作られます。アームカバーや日やけ止めなどを過剰に使って紫外線を避ける女性や日光が当たらない屋内スポーツをする人も、ビタミンDが不足しやすいと言われています。
近年、妊娠に必要な栄養素であることなどから、改めてビタミンDの健康効果が見直され、積極的な摂取が推奨されるようになってきました。通常、ビタミンDを多く含む食品は魚やキノコ、卵などで、穀類や野菜には含まれていません。その点クロレラは、ビタミンDが摂れる数少ない植物性の食品として貴重なのです。
●日光を浴びることで作られるビタミンD
5. 女性は意識的に摂りたい「鉄」
鉄は身体中に酸素を送り届けるのに必要ですが、女性は鉄分不足になりがちです。2020年の国民健康・栄養調査によると10〜50代の女性全てが推奨量に満たない摂取量となっており、とりわけ20〜30代の女性は1日に必要とされる鉄分10.5mgの6割程度しか摂れていないという結果が出ています。鉄が多く含まれる食品として知られるほうれん草の100gあたりの鉄含有量2.0mg※に対し、クロレラ100gあたりには約113mgも含まれています。
●女性は鉄分不足!
6.優れた健康機能が注目!「フィトケミカル 」
野菜、果物、豆類、いも類、海藻、お茶など植物性食品から発見された化学物質。植物が紫外線や有害物質、害虫などの害から身を守るために作り出した色素や香り、苦み、辛みなどの成分で、人間の体内ではつくることができません。フィトケミカルは生命維持に必要な栄養素とは分類されていないものの、健康維持に役立つ様々な機能が報告されていて、将来は栄養素として扱われるようになるのではと言われています。代表的なものにポリフェノール、カロテノイド、含硫化合物、テルペン類などがあり、若々しさを保つのに役立ちます。クロレラはこの注目のフィトケミカルの中でも、ルテインやβカロテン、クロロフィルを多く含みます。
(注目のフィトケミカル)
●クロロフィル(葉緑素)
藻類、ほうれん草やピーマンなどの植物が光合成を行ううえで、欠かすことのできない緑色の色素で、生活習慣が気になる方をサポートする働きが期待されています。
●ルテイン
マリーゴールドなど黄色の花弁やほうれん草やブロッコリーに含まれる黄色の色素。見る力をサポートする働きが期待されています。
●βカロテン
黄、橙、赤色などを示す天然の色素成分。ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜やかんきつ類などの果物に多く含まれる。
7. 健康をサポートする話題の脂肪酸「必須脂肪酸」
脂肪酸は脂質の主要な構成要素です。脂質というと、健康に悪いというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、脂質はエネルギー源となったり、身体を作ったり、臓器を寒さなどから守ったり、脂溶性ビタミンの吸収を促進する働きがあり、健康を守るために欠かせない成分でもあるのです。
(注目の脂肪酸)
- ●飽和脂肪酸
乳製品、肉、ココナッツ油ややし油などに含まれます。エネルギーとして使われやすく、体内で合成できます。少なすぎても、過剰に摂っても健康面でデメリットが出る可能性があります。
- ●n-3(オメガ3)系脂肪酸/n-6(オメガ6)系脂肪酸
植物や魚の脂に多く含まれます。n-3系にはα-リノレン酸、n-6系にはリノール酸があります。 α-リノレン酸やリノール酸は人の体内では合成できないことから、必須脂肪酸とも呼ばれています。n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸には身体の機能を調整する働きがあります。
8.クロレラの独自成分「クロレラグロスファクター(C.G.F.)」
クロレラにはその生命力に深くかかわる独自成分「C.G.F. (Chlorella Growth Factor:クロレラ・グロス・ファクター)」が含まれています。C.G.F.は核酸やアミノ酸の複合体ですが、どの成分がどのように作用しているのか完全には解明されていません。しかし、わずか20〜24時間で4分裂するクロレラの驚異的な増殖力の鍵を握る成分として、現在その構造や成分に関する研究が進められています。太陽エネルギーを十分に受けた屋外培養のクロレラは、タンク培養に比べてC.G.F.の含有量が多いといわれています。