■目次
- 菜食主義は今後も増加の傾向に
- ベジタリアンとビーガン、プラントベースの違い
- 植物性食品メインの食事で不足するのは「ビタミンB12」
1.菜食主義は今後も増加の傾向に
プラントベース・ホールフードを実践している人に、ベジタリアンやビーガンがいます。日本では、ほんの一握りの人が実践している、特殊な食生活のように感じる人が多いかもしれません。しかしひとたび世界に目を向けると、欧米の先進国を中心に菜食主義は急速に進んでいます。ドイツ、イギリス、イタリア、スイス、オーストラリア…、特にアメリカはここ数年でビーガン人口が6倍に増えたという統計もあるほどです。この急速な拡大の背景には、過剰な動物性食品の摂取による健康問題の増加や、環境・動物愛護意識の高まりから食生活が見直されたことが挙げられます。今や欧米各国では、菜食専門のスーパーやレストランが当たり前のようにあるほど。今後もベジタリアンやビーガンの人口はますます増加していくとみられています。
2.ベジタリアンとビーガン、プラントベースの違い
菜食主義の食事法には、ベジタリアン、ビーガン、プラントベースがあります。日本ではしばしば混同されることが多いのですが、わかりやすく説明すると下のようになります。
■ベジタリアン・・・肉・魚類を食べず、植物性食品を食べる
■ビーガン・・・植物性食品のみを食べる、衣食住全てにおいて動物由来を避ける
■プラントベース・・・植物性食品を積極的に食べる、乳製品や卵も食べる
ベジタリアンは肉や魚を食べない菜食主義者ですが、ビーガンは卵・乳製品・はちみつなどの動物性食品も一切口にしない完全菜食主義者です。さらにビーガンは、動物愛護や福祉、環境問題への意識が高く、衣食住全てにおいて動物由来の製品の使用を避けるなど、かなり厳格なルールを守って生活しています。ベジタリアンのベジはラテン語のvegetus(ベジェトゥス)が語源で「心身ともに健康でいきいきしている」ことを意味します。1947年にイギリスでベジタリアン協会が発足したときに初めて使われました。ビーガンは1944年にイギリスでビーガン協会が設立されたときに生まれた言葉とされています。
一方のプラントベースは、健康のために植物性の食品を積極的に摂ろうという健康志向から始まりました。ビーガンほど厳密なルールはなく、乳や卵など動物由来の食品を口にすることがあります。「痩せたい」「ヘルシーな食生活を目指したい」と、健康上の理由でカジュアルに取り入れることができる食事法です。
3.植物性食品メインの食事で不足するのは「ビタミンB12」
通常ビタミンB12は、魚、肉、鳥肉、卵、牛乳、乳製品など動物由来の食品からしか摂取できない栄養素です。そのため植物性食品中心の食生活を送るベジタリアンやビーガンはどうしてもこの栄養素が不足してしまいます。そこで注目すべきはクロレラ。太陽の光にあたっている屋外培養のクロレラには、ビタミンB12が100gあたり230mμも含まれています。植物であるクロレラは、ベジタリアンやビーガンにとっての救世主。しかも厳格なビーガンにとっても、クロレラのみを使い、余計な加工をほとんどしていないサン・クロレラAは、安心して口にできる理想の植物性食品です。
●クロレラ飲用による血清ビタミンB 12濃度の変化率