クロレラ栄養学(前編)〜大切なのはバランス〜

2024年2月19日

健康を維持するためには、栄養のバランスを整えることが大切。今回はその理由についてお伝えします。

大切なのは栄養のバランス

栄養を摂取する上で大切なポイントとは?

■目次

  1. 複数の栄養素がワンチームで健康を支える
  2. 「ドベネックの桶」からわかる栄養バランスの大切さ
  3. 偏りがちな栄養バランスを整えるクロレラ

1.複数の栄養素がワンチームで健康を支える

1971年、アメリカの生化学者であるR・J・ウイリアムズ(米国化学学会元会長)が、栄養学の指針となる重要な概念を提唱しました。それは「ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸などすべての栄養素は、互いに量的なバランスを保ちながら1つのチームとして連携して働く」という主張です。栄養素は鎖でつながれた首飾りのようなもので、どれか1カ所でも不足すると鎖そのものが切れやすくなる、いわば「生命の鎖」なのだと言っています。

この考えからわかるのは、栄養素は全てが重要であって、これが大切でこれは要らないというものではないこと。また特定の栄養素だけを多く摂ると、身体全体のバランスが崩れてしまうということです。その後も栄養学は発展を続け、次々と新しいことがわかってきています。しかし今なお、天然の食物には解明されていない成分や連係する働きがあると言われています。

2.「ドベネックの桶」からわかる栄養バランスの大切さ

19世紀ドイツの化学者リービッヒは、植物の生育は最も不足する栄養素に左右されることを提唱しました。その後20世紀初頭にドイツのドベネックが、リービッヒの理論をわかりやすく説明するために作成したのが「ドベネックの桶」という図です。植物の生長を桶の中にためた水に見立て、どんなに水を入れても、桶の1番短い板の所までしか水はたまらず、それ以上はあふれてしまうことから、植物の生育も最も不足する栄養素に左右されるということを表現しています。このドベネックの桶は、植物の生育の話だけにとどまらず、今では人の健康にとって栄養バランスいかに重要かという例えとしてもよく用いられています。

3.偏りがちな栄養バランスを整えるクロレラ

ここでクロレラが持つ栄養成分に目を向けてみましょう。クロレラに含まれる栄養素と機能性成分は60種類以上。その中で最も多いのがタンパク質(アミノ酸)で約60%を占めます。このほかにもビタミン、ミネラルなどの栄養素や、クロロフィル、ルテイン、βカロテンなどの機能性成分*を含み、さらに健康維持に役立つ未知の成分も存在すると考えられています。クロレラは普段の食事では偏りがちになる栄養バランスを整えてくれる食品といえるでしょう。

*機能性成分…生命活動に必須ではないが、健康維持に役立つ機能的効果が期待される成分

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